哲学堂公園 精神修行のためのテーマパーク
明治37年に井上円了によって設立された「哲学堂」。
教育的・倫理的・哲学的精神修養のための公園として哲学をテーマとした建築物、碑、小道や池など77か所、園内に所狭しと点在しています。
井上円了
安政5年生まれ新潟県長岡市出身、明治14年、東大予備門に入学、明治17年には哲学会を設立。卒業後明治20年現在の東洋大学「哲学館」を設立。
以後、哲学を広める活動や哲学堂の拡張のために、国民の道徳普及、修身協会運動など全国行脚して回りました。
ギリシャに誕生し西洋で発展してきた「哲学」から、幼少時代お寺の子であったことからも宗教を身近に感じ「東洋の哲学」を確立していきました。
「哲学の研究・普及が国家社会の文明を発展させるために不可欠である。」と主張してきました。
哲理門
哲学堂入口にある哲理門には仁王像の代わりに天狗と幽霊の彫像がおかれ、この世の根底には理外の理不思議なことがあり、物資の世界に天狗、精神世界に幽霊と表し門になっています。
別名妖怪門。その「不思議空間」に足を踏み入れます。
時空回
開けた見晴らしの良い平坦な広場、哲学の時間空間表現している場所です。
ここに四聖堂、六賢台、髑髏(どくろ)庵、が見渡せます。
四聖堂
孔子・釈迦・ソクラテス・カントの四聖が祀られています。
六賢台
赤い三層六角の建物、中には聖徳太子、菅原道真、荘子、朱子、龍樹、迦毘羅の六賢者お肖像が祀られています。
絶対城
当時の図書館、心理の道を極めた人たちの苦悩の記録が、収められています。
途中、宇宙館という講和会をする場所があったり、狸灯、鬼灯、常識路など、ポイントごとに哲学への道へといざなう、学びの小道です。
終点の理外門を出ると、すがすがしい気持ちになり、普段の日常生活に戻ったという気がします。
東洋哲学、思想の法則原理、妖怪学、迷信、事の起こりの物事の考え方など多様に分析してきた井上円了を少し理解できました。
じっくりと各説明文を読んで、様々な哲学の道を歩いて、さっきの自分とは少し違うかも?となんだか嬉しくなりました。
この哲学堂公園には、季節の花々が咲き、四月には桜まつりとお花見のお客さんで賑わいます。さつきの時期も、色とりどり美しく咲き乱れます。
近くの酒屋さんが出向いてきて、各地の日本酒も販売していました。
一分咲きのソメイヨシノと今夜の晩酌用の茨城のお酒来福、春らしいボトルを一本買って帰りました。
哲学堂公園
住所 東京都中野区松が丘1-34-28
休館日 年末12月29日~31日