『男のパスタ道』 『男のハンバーグ道』 ≪Book Review おススメの2冊≫


 

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『男のパスタ道』  

(著者:土屋 敦、日本経済新聞出版社)

「革命的なレシピ本」と言えます。なぜならば、240ページある1冊に1品のレシピしか載っていないのです。まったく男ってやつは、よくも悪くも無駄とも言える検証を試みる動物です。

この著者は、美味しいパスタを作りたい、美味しい「アーリオ・オーリオ・エ・ぺぺロンチーノ」を作りたい、その一念だけでこの本を書きました。キッチンで実験を繰り返し、客観性を高める狙いで、罪の無い妻や子どもたちにも試食させたのです。和食好きの奥さんは、パスタを食べさせられ続けるはめに。

この基本中の基本であるパスタは、ニンニク、オリーブオイル、唐辛子の3種の食材と塩だけで、おいしさを醸し出すハーモニー。実は私も大好きなメニューなのですが、シンプルなだけに、こってりしたソースでごまかすことができず、素人には難しい一品です。

さて、著者はソースパスタ選び、塩の量、ゆで時間、ニンニクの刻み方、油の使い方を検証し続けました。その過程で何と、「オリーブオイルを使うな!?」という問題が見えてきました。(ネタバラ気味なので、この続きは、ぜひ読んでいただきたいです)

厨房に入る男子にはもちろん、馬鹿げた「男の家族を巻き込んだ実験」を女子にも笑いながら読んでいただきたい1冊です。

新しさを考えれば、同著者の新刊『男のハンバーグ道』を本来なら紹介すべきなのですが、ペペロンチーノという、保存性のある、数少ない食材で作るシンプルな料理を「求道」したことの方が、素直に感動したので、既刊を取り上げました。ハンバーグは、実験する変数が多すぎますので、まずは、パスタ、そしてハンバーグの順に読んでいただけたら最高です。新書版なので2冊まとめて買っても大丈夫ですよ。

もっともシンプルで、隠し事もできない、「気持ちを高ぶらせる刺激的なペペロンチーノ」は、「求道者のパスタ」なのです。

男のパスタ道 (日経プレミアシリーズ)

 

 

男のハンバーグ道 (日経プレミアシリーズ)