ホワイトアウトに遭遇。冬の会津若松、三春の旅


何も見えない。止まるわけにもいかない磐越自動車道

雪国の走行は慣れているつもりだったが、ホワイトアウトは初めての経験で、それは恐怖以外の何物でもなかった。

3年ぶりに訪れる会津は、大雪の予報が出ていた。会津の降雪は何度も体験している。雪に見舞われる場合は、東北自動車道、郡山の手前から降り出し、磐越自動車道に入ると雪が強くなり、磐梯SAあたりから激しい降りになる。

これは過去何回か遭遇しているので、わかっているつもりだったが、今回は様子が違った。

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この写真は磐梯SAの様子である。降りしきる雪で視界は悪く、通行帯は判別できない。

まだ建物が見えるのでなんとかなるが、これが本線に入ると走行路と路側帯、中央分離帯の区別がまったくつかなくなる。

濃霧のドライブのだったら、路側帯やセンターラインなどの目印がなんとか見えるのだが、、吹雪の場合は、視界の中に何も目印が見えない。

正面は真っ白、走行路も路肩も真っ白。

一番たちが悪いのは、路肩の雪壁と走行路の間に雪が積もって境目がなくなり、すべての目印が失われることだ。

フロントガラス一面に白い画用紙を張り付けたような状態といえばおわかりいただけるだろうか。

走行路上で止まるわけにもいかず、路肩に避難するのも危険だ、というより雪の壁で路肩そのものがない。進むしかないのだ。

かなりノロノロ運転だったのだが、2回ほど路肩の雪壁にニアミスをした。

真っすぐにステアリングを握っているようで、左にそれていくことがある。リングワンデリングのようなものなのだろうか。

実際路肩の雪に突っ込んでいる地元ナンバーのクルマを3台ほど見かけた。

 

厚い雪に覆われた会津若松の町

会津若松についても雪は激しく降り積もっていた。

宿にチェックインして、長靴に履き替えると、さっそく七日町にある「やまでら茶屋」にでかける。

「やまでら茶屋」は、七日町駅よりにある茶屋だが、夜になると地元のおもしろい人々が集まる社交場に姿を変える。

(七日町およびやまでら茶屋は「茶屋の夜は更けて 会津若松七日町」の記事を参照)

http://www.free-age.jp/domestic/1789.html

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寄るが更けても雪は止まず、新進と降り積もる。

明日は会津西街道から湯西川経由で帰ろうと思うのだが、と「やまでら」の常連達に相談すると皆やめた方がいいと言う。とくに豪雪で知られた南会津あたりがあぶないという。

山沿いとはいえ幹線道で大型トラックも頻繁に行き来するのだから大丈夫だと思うのだがやめた方がいいという。

市の道路行政に携わってる常連客が、その理由を説明してくれた。

今年の大雪は、会津西街道では道路の左右に除雪による身の丈を超える壁ができており、スリップなどで1台が道をふさいだ場合、動きが取れなくなるリスクが極めて大きいのだそうだ。

説得力のある話である。

幻の地酒「萬代芳」の透き通った香りを楽しみつつ、七日町の余波更けた。

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張り子を訪ねる旅へ

会津西街道をあきらめて、張り子人形を訪ねる旅に変更する。

会津の張り子といえば「赤べこ」。

笑美(新井工芸所)は七日町にあった張り子の工房だが、今は中央一丁目に移っている。

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赤だけではなく、いろいろな彩のべこをはじめ、面や起上り小法師などの民芸品を作っている。

10年来のなじみの工房だが、新作のべこを見るのが楽しみである。

 

笑美を後にして、三春人形を訪ねることにする。

三春は磐越道を走って郡山東のインターで降りる。

雪は小降りになっているが、磐梯山の峠を越えなければならない。

道は除雪され、ホワイトアウト状態ではないが、それでも2台ばかり路肩に突っ込んでいる。

視界があると、地元のクルマは飛ばす。圧雪の追い越し車線をバンバン飛ばしていく。

こちらはその度胸もないので、50km/hの速度制限を守っていく。

三春の高柴デコ屋敷の人形工房にも雪が降りしきっていた。

今回は欲しい人形があったので、集落から少し離れた橋本広司民芸に向かう。

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軒下には乾燥のため、藁束や竹籠に人形を挿しているが、まるで春を呼ぶため、舞っているように見える。

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これに彩色すると華やかな赤を基調とした鮮やかな三春人形になる。

中に入ると目当ての人形が迎えてくれた。

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左は代表的な鞨鼓(かっこ)。鞨鼓とは雅楽で使われる鼓の一種。女性が袖を振りながら桴で鞨鼓打ち鳴らす躍動感あふれた人形。

右は舞唐児。朝鮮通信使に随行した子供が踊ったときの様子をかたどったものと言われている。

 

大雪の会津若松、三春の旅であったが東北自動車道から圏央道に入ると夕暮れの富士を見ることができた。

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