【谷根千】谷中のお「はなし」


 

 

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東京に「谷根千:やねせん」と呼ばれる下町風情を愉しむ人気スポットがある。

谷中(台東区)、根津(文京区)、千駄木(文京区)というみっつの町の頭文字を並べて名付けられた地域で、昔ながらのお店が中心ですが、ときおりお洒落なカフェや、ケーキ屋さんなどが散りばめられていて、外国人観光客の姿も結構見かける。

今回、私はまずJR山手線の日暮里駅で降り、北改札から西口へ出て、御殿坂をブラブラ登ると明治維新の頃、上野戦争で彰義隊が立てこもった「経王寺:きょうおうじ」が右手に見えてきた。

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この寺の山門には、その戦いの際に官軍の撃った弾が貫通した跡が残っていて、触れることができて、ついつい指を突っ込みたくなってしまう。

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これまでの大勢の誘惑に負けた方々の成果か、その穴はすべすべと滑らかに磨かれたようになっていて、私が訪れた時は、そこに両側から差し込んだ指を合わせて「イーティー:ET」などと騒いでいるオバサマ達がおられた。

ハリウッド映画、恐るべし。

さて、そこを超えて少しいくと、なだらかな下り階段があって、誰が名付けたか「夕焼けだんだん」、これを降りると谷中銀座という商店街の入り口。

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いろいろなお店が並んでいて、コロッケやタコヤキ、かき氷などを買い食いすることもできて、アチコチに小さな行列できています。

ただ、道幅やお店の間口が狭いので、行列が重なっている場所もあって、適当に並ぶと先頭で何が買えるのか運試しということもありますのでご注意くださいまし。

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谷中銀座を抜けた突き当りで左右に延びるのが「よみせ通り」で、この商店街から南に続く「へび道」は以前、愛染川にフタをし、暗渠とした道で、ゆったりとしたカーブの続く様子に川の流れの面影が残っています。

知らずに歩いていると「なぜ?」って思うのですが、このあたりではさほど広くない通りの左右で台東区と文京区に分かれているのも、ここに川があったと聞くと、なるほどと納得させられる。

谷中銀座の端から右に折れ、よみせ通りを数分歩くと「ラ・スール・リマーレ」というバン屋さんがあって、その2階が今回の最大の目的地「谷中はなし処」です。

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毎月、曜日に関係なく25日~28日の4日間、13:00~14:30の時間帯に、3人の落語家による噺会が開催されていて席料は1500円ポッキリ。

よみせ通りは、そのイメージとは少々ミスマッチな(失礼)クラシック曲なんぞが普段は流れていますが、開場時刻が近づくと噺会を紹介するアナウンスがされ、パン屋さんの前には黄色いのぼりが立てられて判り易い。

パン屋さんの右脇の細い路地を奥に進むと2階へ直接つながる非常階段(これまた失礼)のようなものがあって、それを上がれば席亭入口。

そこで履物を下駄箱に預け、席料を払うと横がリビング・・・いやいやロビー(きっぱり)
で、その隣室の客席には丸椅子が並んでいます。

これで家賃はいくらかなぁ?ペイするのかなぁ?などと思索にふけっていると、いよいよ開演の時刻です。

高座に上がるのは林家たけ平さん、立川志の春さん、三遊亭萬橘さんで、毎回揃って客席を沸かせてくれます。

40~50人も入ればいっぱいになる席亭で、最前列中央に座れば、噺家さんは目の前、ほんの1mほどの至近距離で存分に落語を堪能できます。

★ 谷中はなし処
〒110-0001 東京都 台東区 谷中 3-13-9 2階
TEL:03-3824-7811
公式HP:http://yanakahanashidokoro.wix.com/yanaka

いつもとちょっと違った昼下がりのひとときを、旅先や、近くの方なら少し足をのばして、過ごしてみるってのも乙なもんでやんすよ。

この記事の執筆者

ナ月

大阪府在住 アラ還男性。娘 「なぁなぁ隣のおっちゃんまた朝早うから遊びに行くみたいやで!」母 「そぅかぁ、あの人、暗うなったら目見えへんゆうのに呑気やなぁ」娘 「せやけど、こないだ自分で 『時々真面目なサラリーマンや』 て言うてたで」母 「あはは~給料の分だけ真面目なんやて」

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