「工場の祭典」 Vol.1 【角利製作所】


燕三条地域(燕市・三条市)は、家族経営や数人程度の小規模な企業がたくさんあります。刃物、金属洋食器などの金属製品を中心に、多種多様なものづくりをしています。そのルーツは江戸時代の「和釘」からはじまり、農具、大工道具、包丁が生産されてきました。

 

和釘 IMG_4944

 

現在でも伝統的な一枚の銅板を叩き上げてつくられる急須や花器は、一生モノどころでなく、代々使い続けられるものです。また、職人技のDNAをもとに、自動車やOA機器などの機械部品を供給する企業も多く、日本が誇れる世界でも有数の技術集積地と言えます。

 

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工場は、火を使用し、研磨やプレスの機械の音が大きく、一般人にとっては危険で縁遠い場所、立ち入れない場所かもしれません。その工場を見学できるのが、「工場の祭典」(2015年10月1~4日開催)です。

読み方は、「こうじょう」ではなく「こうばのさいてん」です。「こうば」って響きは、機械ではなく人のぬくもりを感じます。職人ひとりひとりの「ものづくり」現場が身近になる4日間でした。燕三条の約70近の工場が参加し、日ごろは建屋やシャッターの奥で行われているものづくりと出会えるイベントです。

 

鍛冶道場職人IMG_4948

 

さて、総論はこのぐらいにして、ほんのごく一部ですが、工場と製品を数回にわけて紹介したいと考えています。取材を通じて、魅了された技術や製品の説明は、力が入りすぎるかもしれません(笑)。

 

 

「角利製作所」

60年にわたり大工道具専業メーカーとして、木工職人、技術家庭科向け、DIY愛好家に向けて道工具を供給してきました。もちろん、大工道具は逸品ですが、今回はプロユースで培った技術でつくりあげた、魅力的な製品を発見しました。

 

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「鰹音」(KATSUO)というネーミングの鰹節削り器です。モダンキッチンに置いてあっても違和感のないスタリッシュなデザインで、無駄に大きくなくスペースも取らず、機能美が追及されていると感じました。長年、カンナをつくってきた工場ですから切れ味(削り味)は保証つきです。木は九州の赤樫で、白過ぎない部分が、和でありながら洋にも通じるバランスです。

 

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削られたものを受ける箱状のモノはついていません。受け皿は洗いやすいものを置く形式ですが、お豆腐や御浸しの皿をおいて、そのまま削り節をかけてしまうこともできます。削られた鰹節を目で見える効果もあります。使用後は、フタをして刃の部分は隠れますし、すっきりしたフォルムに収まります。グッドデザイン受賞も納得です。

 

katsuo IMG_5073

 

 

「鰹音」KATSUO 

  15,000円(税別)

 

角利製作所 

〒955-0845新潟県三条市西本成寺2-3-53  TEL.0256-35-1115

 

 

*次回以降も「工場の祭典」で出会ったものづくりを紹介します。

 

 

この記事の執筆者

FREE AGE 編集部

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