季節の彩りを楽しむ

夏の涼やかな過ごし方 Part 2


夏の涼やかな過ごし方 Part 2

~臭覚・触覚で感じる「涼」~

 

今回は嗅覚と触覚から感じる「涼」についてお話しさせていただきます。

私たちは皮膚や体内にある温点と冷点から温度を感じます。前回もお話しさせて頂きましたが、人は暑さと寒さ、どちらにより敏感だと思いますか?答えは寒さです。これは皮膚の表面にある冷点が温点よりずっと多いからなんです。温度計のように正確に温度を感じるわけではありません。

風鈴の音色で涼しさを感じるのも、赤やオレンジ色のものにより、温もりや暖かさを感じるのも、視覚や聴覚に温点と冷点が影響を受けているからなのです。

もちろん嗅覚でも温点と冷点に影響を与えることができます。

 

「嗅覚」:香りで感じる涼

「涼しげな香り」や「すっきりする香り」を嗅ぐことで、体感温度が下がったように感じる=脳の勘違いなのですね。

たとえば、これから紹介するこんな香りです。

 

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涼感を感じるアロマ(エッセンシャルオイルを活用)

涼を呼ぶ香り  その1  ミント系

最も涼しさを感じる香りといえば、迷わずミント系です。成分のメントールは、身体の表面熱を取り除くので、体感温度は2度くらい下がるはずです。メントールには鎮痛作用と冷却作用があり、頭を清々しく、すっきりさせるリフレッシュ効果でストレスや精神疲労を和らげます。

眠気をおさえて頭をはっきりとさせるので、乗り物酔いや時差ぼけを軽くするのにも役立ちます。他にも殺菌、制汗、消臭(デオドラント)に向いています。ミントのアロマの代表格といえば、スペアミントとペパーミント。

スペアミントのほうが若干甘く香るのでゆっくりと涼しさを感じたい人向けです。ペパーミントのほうは一気にシャキーンとするクールな香り。「今すぐ涼しくなりたい。」という人はこちらがおすすめです。 

 

涼を呼ぶ香り  その2  柑橘系

レモンやグレープフルーツなどの柑橘系の香りは、すっきり爽やかです。暑さでだるくなった体や不快な気分をしゃっきりとさせてくれる効果があります。消化器系の働きを高めますし、殺菌、消臭作用があります。特にレモンは理解力や集中力を高めたり、冷静さを取り戻すなどの働きが知られ、頭もクールダウンもさせてくれます。

暑い日に使用する柑橘系のアロマは、できるだけ甘みが少ない匂いのものを選ぶのがポイント。
(湿気や暑さで部屋の匂いが気になる、という人はレモングラスのアロマを試してみましょう。このアロマはレモンとよく似た香りがしますが、イネ科の植物から採れるアロマで強いデオドラント効果があります。)


涼を呼ぶ香り  その3  ユーカリ・ローズマリーなどのハーブ系

1.8シネオールという成分が含まれ、クールで清々しい、清涼感漂う香り。同じような香りにローズマリーがありますので、好みによって使い分けてみましょう。他には、ティートリー、サイプレスなどもハーブ系の清涼感漂う香りです。消毒、殺菌効果が期待できます。

 

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夏のさまざまなシーンに役立つアロマ活用法

エッセンシャルオイルを活用して、さまざまな場面での具体的な活用法を紹介しましょう。

 

涼を感じる基本の使い方       

夏はとにかくミントの使い回しがおすすめです。メントールが体表面の熱を奪ってスースーした感覚が得られます。

 

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①足浴やお風呂:帰宅してすぐに行うと汗のニオイを抑えて頭も体もすっきりです。
 粗塩や重曹大さじ2~3杯にエッセンシャルオイルを足浴なら1~2滴、全身浴なら4~5滴入れ、
 入る直前にお湯に加え、よくかき混ぜてから入ります。(*ミントは1~2滴以内で使用します。)

②シャンプー、ソープに入れればボディや頭もすっきり、スプレー(下記)は虫除け、カビよけにもなりますし、トイレの消臭用に利用出来ますので、家庭用にはたっぷり、携帯用に香水用のアドマイザーに入れておくと便利です。

 

「-2℃を感じるエアフレッシュナー(50ml)」を作る♪

材料:

・消毒用エタノール:5ml   

・精油:合計6~7滴

(⇒ ペパーミント3滴 + レモン/ユーカリ/ローズマリー/ヒノキなどから2種3~4滴)

・精製水:45ml

作り方:

①消毒用エタノールを容器に入れ、精油を入れてよく混ぜる。(よく振る)

②そこに精製水を加えてよく混ぜて(よく振る)出来上がり!

使い方:

お部屋にスプレーしてお楽しみください。

 

その他の香り

蚊取り線香

定番は除虫菊の香り。蚊遣りから揺らぐ煙、たゆたう香りが心地いいですね。

森林の香り

木々の香りがひんやりとした森の中を印象付けます。

 

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「触覚」:肌で感じる涼

 

いぐさ

吸湿性と放湿性に優れ、湿度が高いときは無数の気孔から湿気を吸い取って中にたくわえ、また部屋が乾燥してくると、スポンジのような内部にたくわえた水分を放出し、空気の湿度を調節。

また、内部に空気をたくさん蓄える構造により、「いぐさ」は熱を通しません。夏は外から入ってくる熱を防ぎ、反対に、冬は室内の暖かい空気を外へ逃がさないため、快適です。夏の座布団、敷物、スリッパ、枕などに用いると快適です。

 

麻素材

麻は天然繊維のなかでもっとも涼しい繊維といわれ、温度や湿度の高い季節に適した植物繊維素材。
熱伝導が早く、すぐに発散。水分の吸湿・発散も最も早く、涼感があります。

浴衣・甚平などは着姿も涼しげで、夕涼みにぴったりですね。

 

うちわ・扇子
お部屋でも、外出先でも手軽に涼風を感じて・・。涼しげな色や柄を選んで目からの「涼」も楽しみましょう。

 

打ち水

撒いた水が蒸発するときに熱が奪われて気温が下がり(気化熱)、対流も起こります。見た目も涼しげで風流です。朝や夕がおすすめです。

古き良き日本の風習が、環境に配慮するエコの観点からも見直され、各地で打ち水イベントも開催されています。見ているだけでも涼しい気分にさせてくれますが、実際に暑さ対策に効果アリです!各イベントでの実証では概ね2℃程度気温が下がるようです。

打ち水の効果を高めるためには日陰に水を撒きましょう。真夏の日向は暑すぎてすぐに蒸発してしまい、十分な効果が得られません。日陰に水を撒いておくことで、ゆっくりと蒸発する効果と、日向との温度差によりそよ風を起こす効果が期待できます。

また、花壇や植樹に撒くことも効果があります。植物が吸い上げた水分を徐々に発散させることと、葉の下の日陰部分を冷やすことで、打ち水の効果を高めてくれます。

その他、日よけに使用しているすだれや日陰になる壁面などを湿らすのも良いですね。

 

ベランダやバルコニーへの打ち水は?

大きな窓のあるベランダやバルコニーからは熱気が入って来やすいようです。暑くならないようにすだれをしたり、夕方打ち水をすることで、かなり体感温度が変わってくると思います。

日中の熱を蓄えたコンクリート部分は、夕方の打ち水で温度を下げておけば、日没後、それ以上温度は上がらないので、寝苦しい夜を少しでも快適に過ごすには、ベランダやバルコニーへの打ち水も取り入れてみてください。

 

全国的に梅雨も明けて夏本番。五感をフルに使って「涼」を体感し、エコで体にも優しく、健やかな毎日を過ごしたいものですね。

 

 

小野由美子

STUDIO the bloom

http://www.studiothebloom.net/