お金にまつわるエトセトラ

「華僑」にとっての利益


華僑にとっての利益とは

中国大陸・台湾・香港・マカオ以外の国家・地域に移住しながらも、中国の国籍を持つ漢民族である「華僑」はどんな商売をする時も利益にこだわり、徹底的に利益計算をします。

「華僑」の言う「利益」とは、粗利益(=売上―仕入)ではなく、「純利益」(粗利益―必要経費)の方で、取引に必要な交通費・通信費・運賃・水道光熱費や人件費や家賃も按分して、それにプラス、かかった時間までもお金で換算して「純利益」を計算します。

とにかく「利益」を出せばいいので、その「利益」を出すためのプロセスなんかはどうでもよく、どんな嫌な奴にも頭を下げ、時には土下座も辞さず、何が何でも「利益」が出ることを考えます。

日本人が良く言う「ウイン、ウイン」で行こうよ、なんて言葉には出すかもしれませんが心の中でそんなことは全く思っておらず、自分さえ儲ければよいと思っています(たぶん)。

ただし、華僑が言うには、「日本人は目先の利益にこだわり過ぎで、未来の利益を見ていない」「今キャッシュを持っている人と、常にキャッシュの情報をつかんでいる人」を見極めてこそのビジネスであると。

さすが世界中のビジネスでお金を稼いでいる人たちの懐は深いものです。

 

また、彼らのすごさは、暦を二つ持っていて、西暦と旧暦を巧みに使い分けています。

だから1年に正月と旧正月があり、誕生日も年に2回訪れることになり、結婚記念日も2回あり(これは迷惑な人もいるでしょうが)、人生も2倍楽しめるというわけです。

日本では、とてもとてもうれしい出来事を「盆と正月が一緒に来た」などと言い現わしますが、暦が二つあれば、いつも盆と正月が一緒に来る状態にあるということになります。楽しいですね。

 

そしてもうひとつ面白いお金の考え方が買い物の基準で、買おうかどうか迷ったらどうするか?

彼らの考え方は次の二つのようです。

・仕事で迷ったら絶対に買う、②嗜好品は1回でも迷ったら絶対に買わない。

なるほど、と感心しながら過去を振り返ると、先日、女子プロレス観戦に誘われて迷いに迷いましたが、ふらりと後楽園ホールに足が向かってしまい、それはそれで結構楽しかったので、女子プロレスも嗜好品のひとつであろうから、嗜好品を絶対買わないのはいかがなものかと考えるのですが、この基準は、仕事に必要のないものに悩む時間がもったいないということなのでしょう。

 

そんなこんなで世界のお金市場を席巻する華僑の人たち。

見習うべきところも、別に見習わなくていいところも、我々なりに取捨選択しながら、せかせかとゆるゆると、やっていければと青く澄んだ皐月の空の下に思うものであります。

 

 

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編集部注:

*「華僑」は、外国籍取得者の「華人」に対しても使用されることがある。(中華人民共和国政府のいう「中国」籍には、中華民国(台湾)が同国の「地域」として含まれる)

*同様の境遇のインド系の呼び名に対し「印僑」がある。