「水虫」注意点のまとめ
今回は、水虫に関する注意点のまとめをします。
自己判断のリスク
足の皮がむけているので、水虫だと判断して、薬局で水虫の薬を買って、まじめに塗っているのに治らない。これは水虫ではなかったかもしれません。汗疱、湿疹、かぶれでも、水虫と似た症状を起こします。皮膚科では、浮いた皮膚や水疱の一部などを採って、水虫菌がいるかどうか顕微鏡で調べる検査を行い診断します。このとき、自己判断で市販の水虫薬を塗ってしまうと、検査の結果を正確に得られないことがありますので、疑わしい症状があるときはなるべく早く、まずは皮膚科で検査して本当に水虫なのか確かめましょう。
同居人と治療
同居している人に無治療の水虫持ちさんがいると、せっかく治療を頑張って治しても、外用をやめた後は、また感染するリスクがあります。ご一緒に治しましょう。
外用薬による「かぶれ」
水虫の外用薬は、しばしばかぶれを起こします。かぶれているのに塗り続けてしまうと、炎症はドンドンひどくなり、真っ赤にただれてしまいます。薬を塗ったらジクジクした、赤くなった、痒くなったなど悪化するようなことがあったら、使用を中止して、なるべく早く皮膚科に行きましょう。
菌は隠れている
夏に症状があっても、冬には治っているので、治療は必要ない!なんて思っていませんか?実は冬に菌がいなくなっているわけではなく、くすぶって残っているのです。このまままた、ジメジメの季節になると菌が元気になり、症状が出てくることが多いので、冬でも疑わしい症状があり、水虫と診断されたらしっかり治療しましょう。
最後に
あまり嬉しくないですが、環境中には水虫の菌がいたるところに潜んでいるため、感染する機会は意外に多いものです。水虫は痒いと思われがちで、痒くないから水虫じゃないと思っている人も少なくありません。しかし、痒みがなくても実は水虫で、自覚がないまま、菌をばらまいてしまっていることもあります。水虫なのに放置してしまうと、自分だけでなく、気づかないうちに家族やまわりの人にもうつしてしまっていた・・・ということもあるかもしれません。疑わしい症状があるときには、面倒くさがらず、恥ずかしがらず、皮膚科で検査治療しましょう。
服部綾子
かみいた南クリニック
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