皮膚科医が語るスキンケアの基本

おとなのニキビ Vol.1


おとなのニキビで悩む

biyou_hadaare

ニキビは青春のシンボルなんて言われていた時代もありました。しかし、実は思春期だけのものではなく、20代30代、さらには40代以上でも悩まれている方が、たくさんいらっしゃいます。今日はこうしたいわゆる「おとなニキビ」についてのお話です。

思春期のニキビは主に性ホルモンの働きが活発になることにより皮脂の量が増えて起こります。それに対して、おとなニキビの原因は・・・

 

おとなニキビの原因

・ストレス

・睡眠不足

・ダイエットや偏食などによる栄養のかたより

・ホルモンバランスの乱れ

・便秘

・間違ったスキンケアや化粧品の乱用

・肌の乾燥、刺激

など、様々な要因で発症し増悪します。

性ホルモンの働きに加え、これらの原因で皮脂の量が増えたり、毛穴に皮脂づまりをおこすことによって、白ニキビ、黒ニキビと言われる面皰を形成し、そこでもともと常在しているニキビ菌が増殖して炎症が起き赤いニキビができます。

こうした原因に対する予防と対策については後半でお話ししたいと思いますが、まずは最近のニキビの治療法について少しお話ししたいと思います。

 

主に行われている大人ニキビの治療法

・抗菌薬の内服、外用 (主に炎症を抑える目的)

・過酸化ベンゾイル外用 (主に毛穴のつまりをとる目的)

・アダパレン外用 (主に毛穴のつまりをとる目的)

・これらの合剤

・ケミカルピーリング(保険適応外)

・面皰圧出

など

これまでは、ニキビの治療というと抗菌薬の内服や外用を中心に行われてきましたが、最近、海外では広く使用されている、過酸化ベンゾイル(BPO)が、日本でも認可され、治療の幅が広がりました。BPOは抗菌作用やピーリング作用を有し、ニキビ菌の増殖を抑え、毛穴のつまりを改善します。

また、外用レチノイド(ビタミンA誘導体)である、アダパレンも毛穴のつまりを取り除く作用があります。目に見えない、極めて小さい毛穴のつまりにも作用し、ニキビができないようにします。

ニキビには前述の通り、毛穴がつまってブツブツしているけれども、赤く炎症は起こしていない状態(白ニキビ、黒ニキビ)と、炎症を起こして赤くなったり膿んでいる状態(赤ニキビ)があるため、症状に応じてこれらの治療を組み合わせて行います。

一度毛穴がつまると、なかなか簡単には戻りません。そのため炎症が治まっても、またすぐに炎症を繰り返してしまうことが多いのです。

しかし最近では治療効果の高い外用薬もあり、根気よく外用し続けることにより、毛穴のつまりが改善し、ニキビのない肌を維持できるようになりました。ただし、毛穴のつまりを改善するには、数か月間、外用し続ける必要があります。ニキビを悪化させて痕を残さないために、根気よく治療をすることが大切です。

 

「原因と治療法」のお話を書かせていただきましたが、次回は、ニキビができないように「予防」、できてしまったニキビを悪化させない「対策」について書きます。

 

服部綾子

かみいた南クリニック

174-0076 東京都板橋区上板橋2-31-16 サンコービル3F