肉・卵・チーズの「MEC食」で日々を健康に!

第3回 体調を改善できない「治療法」なんて……


私は、愛知県出身です。そのまま地元の名古屋大学を卒業し、医師になってからは沖縄県と鹿児島県で過ごしています。現在は沖縄本島の那覇市に住んでいますが、数年前まではずっと離島での医療に従事していました。

 

離島医療における最大の難関は、命にかかわるような救急です。残念ながら、脳卒中や心筋梗塞などの患者さんは、設備に乏しい離島の医療機関では対応できません。そこで、現地で初期治療を施して、沖縄本島などの大きな医療機関に移送するのですが、到着までには長い時間がかかってしまう……。ところが、沖縄は台風銀座なので、船やヘリコプターが出てくれないこともしばしば。そのために、救えなかった命もありました。

 

そんな悲劇を、なんとかしたい――。私の願いはそこにありました。

 

脳卒中や心筋梗塞は「虚血性疾患」といって、血管が詰まる(もしくは破れる)ことによる病気です。その前段階として、肥満や高血糖や高血圧があります。それらは複合しており、いちばんの基本になるのは肥満です。それなら、そういった状態の方たちに減量してもらえば、虚血性疾患に進むケースは減らせるはずでした。

 

そこで私が行ったのが、「カロリー制限+運動」という、従来の指導でした。暑い屋外で運動なんかしたくないという患者さんのためにと、クリニックにエアロバイクの機械を買い込んでみたこともあります。

 

ところが、結果は芳しくありません。皆さんの体重は減らず、血液検査の数値も一向に下がってくれません。そのうち私は、「カロリー制限は守ってますか?」「ちゃんと運動はしていますか?」と患者さんに尋ねるのも嫌になってしまいました。

 

「もしかすると、この指導方法自体がおかしいのでは?」

 

そう思って、日本の医療のデータを見てみると、そのことを明らかに示唆する結果が出ていました。代表として、日本人の肥満率推移と、糖尿病患者数を提示します。

 

●日本人の肥満率推移(厚生労働省HPより)

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●糖尿病患者数(糖尿病ネットワークHPより)

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男性の肥満率は上がる一方なのに対し、女性はほぼ横ばいです。それは、特に20代を中心に「低体重(やせ)」が増えているからと読み取れます。しかし、「糖尿病が強く疑われる人」は、わずか15年の間に690万人から950万人へと急増しています。

 

患者数が増えているのは、「治療できていない」ということ。つまり、従来の治療法のどこかに、正しくない面があるということです。

 

「カロリー制限+運動」では、中年太りもメタボも治せなかったのです。

 

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