おいしい紅茶のいれ方

「オレンジペコー」って何でしょう?


 

紅茶葉

 

紅茶を買う時や喫茶店で「オレンジペコー」という言葉を見たり聞いたりしたことはありませんか?

「オレンジペコー」というと、紅茶の種類や商品名、またはオレンジの香りがする紅茶だと思っている方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、この言葉は、茶葉をよく揉んで仕上げられたある一定の等級(サイズ)≪約7㎜~11㎜≫と形状を表した言葉で、紅茶に含まれている香味とはまったく関係がありませんし、もちろん、オレンジの花や果実とも関係はありません。

茶葉の元祖の中国で、『ペコー』(白毫、「白い産毛のたくさんついた茶」の意味)は、福建省北部特産の希少なお茶でした。その代表例は『銀針白毫』です。その珍品を17世紀頃、オランダ商人がイギリス王室に送り、とても珍重されたといわれています。

白毫は、地方により「バクホー」とか「ペホー」とか発音され、イギリス人が「ペコ」「ペコー」または「ピコー」と聞いて、ついにはPEKOEと英語化したものと伝えられています。

19世紀の中頃から末にかけて、イギリスの植民地であるインドやセイロンで紅茶の生産が盛んになり、中国から移植した白毫種が高温多湿の環境下で十分に酸化発酵して「産毛が橙色をしたリーフ」が誕生しました。これを彼らが『オレンジペコー』と命名したのです。

 

等級というと、品質のランクづけを思いますが、紅茶の場合は品質とは関係がなく、あくまでも茶葉の形状やサイズを表すもので、紅茶の蒸らし時間をそろえるための基準です。また、サイズが大きな葉が「高級」で、小さな葉が「悪い」という判断は、間違っています。

 

以下は、おもな等級の分け方です。

 

オレンジペコー(OP)  

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針金状の硬く細長い大型の葉で、長さが7㎜~11㎜のもの。

北インドの製品には、TOP(チップの目立つ)・GOP(輝いた)・FOP(形の美しい)・SOP(特別な)といった形容詞がついたオレンジペコーがあります。いずれも外観形状を示す言葉で、内容の品質とは一致しません。

蒸らし時間は、3分以上を目安にしてください。

 

ブロークン・オレンジペコー(BOP)

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オレンジペコーをカットし、2㎜~4㎜に仕上げた茶葉です。

缶入りの紅茶、簡易包装や計り売りの紅茶など、市販されている紅茶の多くがこのサイズです。色と香りがOPよりも強く出ます。

蒸らし時間は、2.5分~3分を目安にしてください。

他に、BOPをふるいにかけた時に落ちた1㎜~2㎜の茶葉のBOPF(ブロークン・オレンジペコー・ファニングス)や1㎜以下のD(ダスト)もあります。これら2種類は、ティーバッグによく使われています。

 

CTC(シー・ティー・シー)

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上記とは違う製法で作り、茶葉の原型を留めていないコロコロとした粒状のCTC紅茶です。

CTCとは、Crush(クラッシュ=つぶす ・ Tear(テアー=引き裂く) ・ Curl(カール=粒状に丸める)の略で、茶汁が完全に発酵して、葉の繊維についたまま乾燥されるので、熱湯を注ぐと短時間で溶け出し、強い香味と色が出るので、ティーバッグやクイックタイプ、ストロングタイプのブレンド用に多く利用されています。

成分の抽出が早いので、蒸らし時間は、2分程度を目安にしてください。

 

 

いつも飲んでいる茶葉は、どの等級の紅茶でしたか?

どのタイプの紅茶も、絶対に上記の蒸らし時間を守らなければならないということではありませんが、やはり茶葉のタイプを知って、しっかりと蒸らし、茶葉の有効成分を抽出したほうが美味しい紅茶になります。ぜひ、お試しください。